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生徒のやる気を引き出す!? 学習塾の内装デザインのポイント
でも、それだけでは生徒や親御さんの心はつかめません。
成績アップにつながるような、集中力を高められることを意識した内装をデザインすると、より集客につなげられるでしょう。
そのためにはどんな点がポイントになるのか、さっそく見ていきましょう。
Contents
- 集中力を高められる環境を考える.. 1
- 窓から外を見えないようにする.. 1
- 教室を入り口から離れた位置につくる.. 2
- ケーブル類は極力隠す.. 2
- 教室の内装素材には、消臭や調湿効果のあるものを選んで快適に.. 2
- 机やいすなどの設備にこだわる.. 2
- 個別指導塾でおすすめのデザイン.. 2
- 集団指導塾でおすすめのデザイン.. 3
- 動画配信型指導塾でおすすめのデザイン.. 3
- 自習室やミーティングルーム専用の部屋をつくる.. 3
- 集中力を高める効果がある配色… 3
- 居抜き物件かスケルトンか.. 4
- まとめ.. 4
集中力を高められる環境を考える
なぜ、学習塾に通うのか。
多くは成績アップのためかと思いますが、生徒さんによっては家庭だと生活音が気になったり、つい気が緩んでスマホを触ってしまったりなどの誘惑があることから、集中して学習できる環境を求めて塾に来るというケースもあります。
生徒さんが勉強に集中できるような内装にデザインするには、次のようなポイントが参考になるのではないでしょうか。
窓から外を見えないようにする
勉強に集中するには、視界に余計なものが入ることは極力避けたいもの。
そのため、窓にもちょっとした配慮が求められます。
学習塾が建物の1階や2階など低層階にある場合は、外を通る人や車などが目に入らないように工夫すると良いでしょう。
曇りガラスの窓にする、あるいは遮光性の高いカーテンやブラインドを取り付けたり、パーティションで見えなくするなどデザインすれば、生徒さんも勉強に集中できるでしょう。
窓から空しか見えない場合でも、直射日光や西日などで気が散る生徒さんもいるかもしれません。
特に夏場はエアコンを利かせていても日が当たる席は暑くなりやすいので、遮光性のほか、断熱性についても確認した方がよいでしょう。
教室を入り口から離れた位置につくる
塾の入り口では、人の出入りの足音や待ち合わせをする生徒さんたちの私語などでどうして雑音が生まれやすいもの。
そのため、教室は極力入り口から離れたところにつくるほうがよいでしょう。
特に受験を控えた生徒さんは、ちょっとした物音にも敏感で、ストレスになってしまいがち。
ドアに密閉性が高い物を設置する、廊下はカーペット敷きにするなど工夫するのもよいですね。
ケーブル類は極力隠す
教室内にパソコンやマイクなどの機器類を設置する場合、それらのケーブルは極力むき出しにならないよう隠したり、コンセントの数を増やす、または床下に埋設するなどしたほうがよいでしょう。
ケーブルがむきだしだと、生徒さんが足を引っかけて転倒してしまったり、ケーブルを踏んで断線させてしまうなどの事故が懸念されます。
また、タコ足配線は火事の心配もありますので、安全面にも配慮した内装設計が求められます。
教室の内装素材には、消臭や調湿効果のあるものを選んで快適に
自習室など、生徒さんが長時間使用するようなお部屋には、長く居ても快適に過ごせる空間づくりが大切。
例えば壁に消臭や調湿効果のある素材を取り入れ、空調設備にもこだわると、クリーンな状態を長く維持できるでしょう。
消臭や調湿効果のある素材としては、ヒノキやマツ、無垢材などのほか、珪藻土も効果的。
素材に天然のものを使用することで、生徒さんだけでなくその親御さんも安心されるでしょう。
机やいすなどの設備にこだわる
いすや机には様々なタイプがあります。
中には長時間座っていても疲れないタイプ、肌触りのよい机など、生徒さんの集中力の維持を後押ししてくれそうな設備を取り入れてみるとよいでしょう。
身体が成長途中である生徒さんに合わせ、背が高い人用、低い人用とサイズ別に用意しておくのもよいですね。
また、長時間参考書や問題集と向き合う生徒さんの目が疲れないよう、照明設備にも配慮しましょう。
照明の数を増やしてノートに落ちる手の影や他人の影をつくりにくくしたりするのも、生徒さんのストレス軽減に効果的です。
個別指導塾でおすすめのデザイン
先生と生徒が一対一、マンツーマンで指導するタイプの個別指導塾では、小さ目の個室をレイアウトする、あるいはパーティションで仕切るなどの内装デザインが考えられます。
講師が黒板を背にして授業するタイプであれば、カウンターを取り入れるのもおすすめ。
いずれの場合も、他の生徒の様子がわかりにくいよう、雑音などに配慮した配置を設計するとよいでしょう。
個室は圧迫感がないよう、小さすぎず適度な開放感があるようデザインすると、生徒さんも快適に過ごせるでしょう。
集団指導塾でおすすめのデザイン
教室が混雑すると私語が飛び交ったり、生徒さん同士がうまくすれ違えなくなるなどの弊害が心配されます。
教室に入れる人数には制限を設定するようにし、机同士の間隔を適切に設けるなど、適度な開放感を確保した方がよいでしょう。
また、講師の声が他の教室にまで大きく響かないよう、ドアを密閉性の高い物にするなどの防音対策もあった方がよいでしょう。
動画配信型指導塾でおすすめのデザイン
インターネットの発達により、生徒さんが家に居ながら授業を受講できるタイプの塾も増えてきています。
配信型学習塾の場合は、容量の大きなデータもタイムラグを感じさせずに配信できるようなインターネット環境の完備、最適な機器など、充実した設備が求められます。
また、部屋の外からの雑音が極力気にならないよう配慮したデザインも考えるとよいでしょう。
さらに、黒板以外の、授業で不要なアイテムが動画に写り込んでしまうと生徒さんの注意がそちらに向いてしまうことも考えられます。
極力シンプルな内装を意識しつつ、講師や黒板の文字がしっかり認識できるような照明設備を取り入れるなどの工夫も必要でしょう。
自習室やミーティングルーム専用の部屋をつくる
学習塾では、教室のほか、生徒さんが自由に出入りして利用できる自習室、生徒さんや保護者との面談用のミーティングルームなど、目的に応じた部屋もつくっておくことがおすすめです。
一つの部屋を、状況に応じて教室やミーティングルームとして併用する場合、用途に応じて生徒さんに移動をお願いする必要が出てしまいます。
そうなると、生徒さんの集中力の維持も難しくなるでしょう。
なるべく用途別に専用の部屋をつくるようにするなど、勉強するための快適な環境づくりを心掛けた方がよいでしょう。
さらに、自習室なら、人の出入りの頻度が教室に比べて高くなるでしょうから、なるべく教室から離したところに作るとよいでしょう。
また、ミーティングルームは、面談の内容が廊下などに漏れ聞こえないよう、密閉性の高い壁やドアを取り入れるなどの配慮があるとよいでしょう。
集中力を高める効果がある配色
ある調査によると、集中力を高める効果がある色があるそうです。
代表的なものは、白。
学校の教室なども、白を基調としたところが多いですよね。
白の心理効果は「無」や「清潔」など。
他に、黒(心理効果:威厳、重厚感など)、緑(同:安らぎ、調和など)、茶色(同:緊張緩和、温もり)、グレー(同:落ち着き、真面目など)なども集中力を高める効果があるとされています。
これらを組み合わせて配色する場合は、多くても3色までとするのがおすすめです。
それ以上の組み合わせにすると、生徒さんにとって気が散りやすい環境ができあがってしまう可能性があります。
避けた方がよい色としては、黄色や赤があります。
これらは心理的効果として興奮作用があるとされ、学習塾の内装には向いていないでしょう。
一方、学習塾が低学年用、あるいは未就学児用のタイプの場合は、お子さんにまず塾という空間に親しみを持ってもらうことが大切になります。
パステルカラーを取り入れて暖かみのある印象にするなど、小さいお子さんが緊張しない環境を意識した内装をデザインするとよいでしょう。
居抜き物件かスケルトンか
前の店舗などが使っていた設備などをそのまま残っている物件を、「居抜き物件」と呼んでいます。
学習塾でも他の業態でもそうですが、内装工事費用を抑えられることもあり、この居抜き物件を選ぶ方もいらっしゃいます。
しかし学習塾の場合、その指導方法によって内装デザインが変わります。
そのため、居抜き物件を選んだ場合、必要な設備の取り入れだけでなく、使わない設備の撤去が必要になることもあります。
その場合は却って割高になってしまうこともあるので、注意した方がよいででしょう。
一方設備が何もない物件のことを「スケルトン物件」と呼びますが、こちらの方が内装デザインの自由度が高く、思い描いた学習塾により近い内装デザインを実現できるでしょう。
まとめ
おすすめの学習塾の内装デザインについてご紹介しました。
学習塾は、快適な空間づくりはもちろん、生徒さんたちの集中力を高めるようなデザインが求められます。
壁や床の素材を調湿効果や防臭効果のあるものを取り入れたり、窓から外が見えないような工夫もあるとよいでしょう。
また、生徒さん同士がぶつかったりしないよう、圧迫感のない適度な開放感も必要です。
さらに、廊下や入口からの雑音や人の会話が極力入ってこないよう、教室や自習室の配置にも配慮するとよいでしょう。