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滞在時間が長めの飲食店は、内装が集客を左右する!?

レストランなどの飲食店は、ほかの業種の店舗と比較するとお客様の滞在時間が長めです。

お料理の見た目や味はもちろん大事ですが、お店の快適さや居心地の良さにこだわった内装デザインが、リピーターになっていただく上で大切なポイントとなるでしょう。

この記事では、飲食店の快適な空間づくりに重点を置いてご説明しています。

Contents

長居してもらうお店なら快適さを追求、回転率を重視するならカウンター席を多めに

飲食店には様々なタイプがあります。

ざっくり分けると、居酒屋のように料理やお酒をたくさん注文してもらって客単価を上げるタイプのお店と、ラーメン屋や牛丼屋のように食べたらすぐお会計して退店してもらう回転率重視のタイプの二つになるでしょう。

前者のように客単価を上げることを重視するお店にするなら。

その場合、お客様が長居したくなるような快適ソファ席や、テーブル同士の間隔を少し広めにとるなど、居心地の良さを追求したデザインが求められます。

後者の回転率重視のお店であれば、カウンター席を一人用でたくさん用意するなど、長居しづらい雰囲気の内装をデザインするとよいでしょう。

また、メニューの価格帯は、内装デザインにリンクします。

高級路線の内装にするなら、メニューも素材にこだわって高めの価格設定にすべきですし、リーズナブルな価格帯のお料理を提供するお店なら、カジュアルで気軽に入りやすい内装デザインが向いているでしょう。

SNSを意識して内装をデザインする

お客様は飲食店を選ぶときにインターネットを利用するのが一般的。

お店のロケーションやメニュー、また価格帯の他に重視されるのが、お店の雰囲気です。

掲載されている店内の画像はお店選びで重要な決定打となることがあります。

また、オシャレな内装だと、お客様が写真に撮ってSNSにアップするなどして、よいお店のアピールになることもあるでしょう。

料理やお酒がおいしい飲食店はたくさんあります。

その中からお客様に選んでもらうには、内装デザインが重要なポイントのひとつなのは間違いないでしょう。

壁や床など、面積が広い部分からデザインを決めていく

お店のコンセプトが決まったら、壁や床のような面積が広いところから素材や色相を決めていくのがおすすめ。

お店が賃貸で退去費用を抑えたいという場合は、壁にはペンキを塗るより、壁紙(クロス)を貼る方がよいでしょう。

壁紙には一般家庭で使われるような白っぽい紙クロス以外にもたくさんの種類があります。

塗り壁風のもの、珪藻土など、お店の雰囲気を演出するのにぴったりなものを探してみるのも楽しいですね。

壁紙以外で人気があるのは、木材や石などの天然素材。

それなりに費用はかかりますが、木目を活かして暖かみのある空間に仕上げたり、石や煉瓦を取り入れてアンティーク風にするのもすてきです。

コンクリート部をむき出しにした内装にする場合は、無機質な印象になりすぎないよう、テーブルなど設備に木目のものを取り入れたり、観葉植物を適度に配置して柔らかい印象を持たせてみるのもよいでしょう。

お客様と店員の導線を意識したレイアウトにする

飲食店では、店員が各テーブルの注文を取って周ったりお料理を届けたりと実によく移動します。

また、お客様もトイレに立つなど人の流れが常にありますので、お客様同士や店員とお客様とがぶつかるようなことがないよう配慮したレイアウト設計を考える必要があります。

狭い空間にたくさんのテーブルや椅子を配置してしまうと、特にランチタイムなどの混雑時に人の流れが滞ってしまうことも。

また、インテリアの取り入れ方によっては見た目の空間がせばまり、お客様が圧迫感を感じてしまうかもしれません。

お料理の味がどんなに良くても、店内をスムーズに移動できないなどの方が印象に残ってしまい、お客様の満足度が下がることもあります。

なるべくシンプルで適度に解放感があり、全体的にスッキリした配置になるようデザインするのがおすすめです。

お客様は、お店の外観や外から見える内装の雰囲気も見ている

新年会や女子会で会場となるお店を選ぶとき、お客様はどんな点をチェックしているのでしょうか。

提供されるお料理の写真や口コミはもちろんなのですが、お店の外観や内装の雰囲気なども見てお店選びをしていることが多いようです。

特に初めて行くお店の場合は、お店の雰囲気が若い人向けのようだ、とか、高級路線か、女性一人だと入りにくそうだとか、お店の外観や内装の画像を見て受ける印象からお店を選ぶケースも多いでしょう。

お店の外観は、お店の第一印象を決めます。

窓を大きくとってオープンな雰囲気にし、内部の様子がよく見えるとお店のコンセプトが伝わりやすく、よい印象を持ってもらえる可能性が高まるでしょう。

内装は、外から見られることを意識してデザインするのもよいでしょう。

窓が小さいなど、構造上外から内部の様子があまり見えないお店の場合は、敢えて隠れ家風にしてみるのもよいですね。

もしくは、初めて来店したお客様が扉を開けたくなるような外観にするなど、工夫が必要でしょう。

例えば、何のお店かすぐわかるようにポップなデザインの看板をおいてみたり、お料理の写真が大きく載ったメニューを飾ってみる。

あるいは気軽に扉を開けてもらえるよう、照明を増やすなどして外観に明るくカジュアルなムードを持たせるデザインをしてみるなどもよいですね。

居抜き物件は設備の事前チェックをしっかりやっておく

居抜き物件で、給排水設備や換気、空調などの設備を流用する場合は、設備の状況をじゅうぶんに行った方がよいでしょう。

配管内の詰まりがないか、エアコンの冷媒ガス不足や厨房機器の動作不良などがないかなど、業者と一緒に時間をかけて確認しておくと安心です。

また、物件によっては電気や水道は来ていてもガスがなかったり、ガスや水道は引き込まれていても容量が不足しているというケースもあります。

トイレも、使える状態であっても古すぎたり和式の場合はリフォームが必要でしょう。

グリーストラップの有無や防水区画についても確認しておきたいところ。

設備が不十分なところは追加工事が必要になります。

可能であれば物件の内見を内装デザイン会社などの業者と一緒に行い、設備についてひとつひとつ確認しながら相談するようにすると安心です。

寿司、鰻など高級和食店

ここからは、飲食店のジャンルごとにより具体的なデザインの事例をご紹介します。

まずは回らない寿司や鰻など、高級和食店。

店内はカウンター席がメインになっているケースが多いですよね。

そこで、カウンターテーブルに明るい木肌の天然無垢板を使用してみるとどうでしょうか。

一枚板の持つ、重厚で力強い存在感が、店内をより高級な雰囲気にまとめるでしょう。

床や壁を落ち着いたシックな色合いにすると、明るい色味のカウンターテーブルがより際立ちます。

生演奏を楽しめるバー、レストラン

料理やお酒とともにアーティストの生演奏を楽しむバーやレストランなら、楽器の音色がより美しく反響するような施工が必要になるだけでなく、壁や天井などに音楽スタジオ並みの防音対策を行うとよいでしょう。

アーティストに注目がいくような照明設備もあるとよいですね。

音楽の雰囲気に合わせて店内の照明の色が変えられるとなおよいでしょう。

古民家風のレトロ感ある飲食店

昨今の昭和回顧ブームが後押しし、レトロでアンティークな古民家風の内装も人気です。

住宅だった古民家の大黒柱や梁などの建材を店舗内装にとりこむと、木材独特の使い込まれた感じがよい味を出し、店内が一気に和風アンティークな印象になります。

インテリアに黒電話や障子などを取り入れればより一層昭和の住宅風になり、訪れたお客様にタイムスリップ感を味わっていただけるでしょう。

一方、古民家自体をリノベーションして飲食店にするという場合は、事前に耐震性や下水などの設備を確認した方がよいでしょう。

実は築100年前後の古い建造物の場合、今の建築基準法に合っていなかったり、下水が整備されていないなどのケースがあります。

ただ、下水については設備がなければ代わりに浄化槽を設置すれば問題ないでしょう。

井戸水を利用する場合は、保健所の水質検査を受けるようにしましょう。

まとめ

飲食店は他の業種と比べるとお客様の滞在時間が長めになることから、居心地の良さを追求した内装デザインが求められるでしょう。

お客様は飲食店を探すときにインターネットやSNSを使うので、立地だけでなく、内装のデザインの画像などもチェックしています。

また、お店の外観もどんなお店なのか様子がわかるようにしたり、気軽に入ってもらいやすいデザインを心掛けるとよいでしょう。