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内装のデザインひとつで流行るかどうかが決まる!?  ~カフェのケース

 コーヒーとともに、ゆったりとしたひとときを過ごす、カフェ。

居心地の良いお店には何度でも来店したくなりますよね。 

快適な居心地を左右するのは、カフェの内装デザイン。

リピーターを生むカフェにするには、デザインの観点ではどんな点がポイントになってくるのでしょうか。 

Contents

どんなお客様をターゲットにするか

お客様から愛されるようなカフェをつくるには、まずはどんな客層をターゲットにするのか、考えるとよいでしょう。

例えば比較的ご年配の方をターゲットにするなら、段差のないバリアフリーに。

足元が不自由な方でも店内を移動がしやすいことを重視した内装デザインが求められます。

逆に、若い年代がターゲットなら、SNS映えするような内装をデザインするとよいでしょう。

例えば、斬新で目新しいもの、あるいはカラフルでかわいいデザインになるよう工夫するなどでしょうか。

このように、ターゲットとするお客様の年齢層と内装デザインとはリンクしている、と考えてみるとよいでしょう。

また、コロナ禍で、在宅勤務やリモート業務が一般的になりました。

とはいえ自宅だとどうしても仕事モードに頭を切り替えられないという人は多いもの。

その客層をターゲットにするなら、無料wifiや充電コンセントなど、仕事をしやすい設備にこだわってデザインするとよいでしょう。

椅子やテーブルの高さも、長時間の座り仕事に向いているモデルで揃えた方がよいですね。

ほかに、癒しと非日常を味わいたい客層をターゲットにするなら、食材にこだわるなどメニューの価格を高めにし、高級感のある内装にするというのも良いですね。

逆に、普段着で気軽に立ち寄りたい層を狙うなら、メニューの価格を抑え、アットホームなデザインの内装の方が適しているでしょう。

このように、メニューの価格と内装デザインも、リンクしていると言えます。

競合するカフェがないか調査する

一点気を付けたいのが、近くに同じようなコンセプトのカフェがあると、お客様の奪い合いになってしまいかねないことです。

出店予定のエリアの近所に流行っているカフェなどがあれば、必ず調査しておきましょう。

お店の内装や客層、メニューの価格帯は必ずチェックし、自分のお店の内装はその人気店と客層がかぶらないようなコンセプトを意識してデザインする。

そうすれば、他店との差別化を生み、集客しやすくなるでしょう。

セルフサービスか、フルサービスか

カフェの方式にはざっくり2つあります。

まず、フルサービス。

これは店員が客席まで注文をとりにいき、オーダーされたものを運び、お客様が帰った後は使われたカップなどを回収するというあのスタイルです。

もうひとつが、セルフサービス。

これはお客様自身がカウンターまで出向いて注文し、オーダーされたものをお客様が自身で自分の席まで持って行くスタイル。

フルサービスのカフェにするか、それともセルフサービスにするかで店員やお客様の動きや流れが全く異なります。

どちらの方式にするかを決め、それに合わせた導線を想定し、内装をデザインすることが大切。

そうしないと、「あのカフェは移動しにくい。このあいだ他のお客とぶつかって迷惑したから、もう行かない」と客足が遠のいてしまいかねませんので、気を付けたいところです。

居心地のよい空間づくり

お客様にリピーターになっていただくには、カフェが快適な空間であるかどうかも大切でしょう。

ここでは、インテリアや設備に注目してみましょう。

癒しやリラックスを得られる空間

カフェのコンセプトが癒しやリラックスなら、内装デザインを暖色系でまとめるのがおすすめです。

照明はオレンジ系の電球色のものを選ぶとよいでしょう。

壁紙は、お客様がカフェの雰囲気を感じ取る重要なアイテムのひとつ。

シックな色合いの壁紙なら、お客様は豪華で重厚な雰囲気を感じ取りますし、明るいカラフルなものなら、若くフレッシュな印象をもつでしょう。

なお、壁紙に明るい色を選ぶと、店内の照明を多少暗くしても明るさを保てるので、省エネ効果が期待できます。

店内に観葉植物をおいてみるのもよいですね。

人は緑色を見るとストレスが軽減すると言われています。

植物はリラックスや癒し効果のある空間づくりに一役買うでしょうから、うまく取り入れてデザインしてみてはいかがでしょうか。

テーブルや椅子の高さも重要です。

先述したように、仕事場のようにつかうことを目的とする客層をターゲットにするなら、座り仕事に適した高さのものが好まれます。

しかし、ゆっくりコーヒーを味わってリラックスすることを目的とする客層向けなら、高さの低い椅子、あるいはソファーとそれに合わせた高さのテーブルを選ぶとよいでしょう。

天井の高さによる雰囲気づくり

店内の天井の高さも、快適な空間づくりの上では大切なポイント。

例えば、天井を高くすると、とても開放的な雰囲気になります。

コーヒーをじっくり味わい、リラックスしてほしい空間づくりなら、天井は高い方がよいでしょう。

また、重厚感やフォーマルさをコンセプトにする場合も、天井は高い方が効果が期待できます。

他にも、高めの天井は静かな空間づくりにも向いています。

天井が高いと、そのぶんデザインの自由度も広がるメリットもありますね。

逆に天井が低いと期待できる効果は、お店の回転率を上げることです。

癒しやリラックスを求めて来店するお客様には向いていませんが、天井が低いと周囲が気になるなどして、お客様の滞在時間が短くなる傾向があります。

「天井が低いと居心地が悪くなるのか?」と、ご心配されるかもしれませんが、低い天井にもメリットはあります。

例えば集中して仕事をしたいときや、手短に要件を済ませたいシーンでは、天井が低い方が向いていると言われています。

もし回転率を重視したお店をお考えなら、敢えて低い天井にしてみるとよいでしょう。

では実際に、コンセプトごとにどんな点がポイントになるのかを見ていきましょう。

高級感のあるカフェにするなら、素材にこだわる

高級感、重厚感のあるカフェに求められるのは、優雅なひととき。

テーブルや椅子も高級な雰囲気のあるものを選び、天井も高く見えるようなデザインが好まれるでしょう。

壁紙はシックな色合いのものを。

お客様が日常の喧騒を忘れてしまえるような空間づくりをこころがけたデザインにするとよいでしょう。

アンティークテイストにするなら、雑貨にもこだわる

古き良き時代を感じさせる、ヨーロッパ風のアンティークカフェ。

テーブルや椅子はゆったり過ごせるよう、高さが少し低めのものが向いているでしょう。

例えば、椅子は革張りのソファにし、店内の照明にはアンティークなシャンデリア風のものを使い、明るさを少し落とすとノスタルジックな雰囲気になりますね。

インテリアとして燭台を置いたり、古い時代のヨーロッパの風景を映したモノクロの写真、ギリシャ彫刻のレプリカなどの雑貨を飾ってみるのも良い雰囲気を演出するでしょう。

隠れ家風カフェで、個性を存分に発揮

小さな店舗なら、隠れ家風にデザインするのもすてきですね。

ソファや本棚でどこかの書斎風の雰囲気を演出すれば、自分の家のような居心地のよさを求めている客層の琴線に触れるかもしれません。

子ども心をくすぐったり、ワクワク感のあるカフェにするなら、店内にハンモックをつるしたり、トンネルや秘密の扉をつくるなどして、来店したお客様を子ども時代にタイムスリップさせるような遊び心いっぱいの空間づくりをしてみるのもよいですね。

昭和をコンセプトにしたカフェにするなら、レトロなテレビや照明、畳を敷き詰めた座敷席をつくってみるのはいかがでしょう。

隠れ場風カフェは内装にこだわればこだわるほど、話題性が出て人気が出るでしょう。

しかし、周囲に似たようなコンセプトのお店が無いか、事前によくリサーチをしておくことが大切です。

モダンでシンプルなカフェなら、直線的なデザインを

敢えてコンクリート打ちっぱなしのような内装にし、インテリアをシンプルにすれば、デザイン性のあるモダンなカフェになるでしょう。

さらに、直線が多いデザインにすると、店内の雰囲気がクールでしまった感じになります。

逆に曲線をイメージさせるデザインだと柔らかい雰囲気になります。

直線的か曲線的か、どちらかに統一するとよいでしょう。

また、窓を大きくして外の風景がよく見えるようにすると、店内のシンプルさがより強調されてバランスがよくなるでしょう。

窓からの風景はインテリアのひとつ。

窓の外に広がる風景が都会的でも牧歌的でも気にすることはありません。

大きな窓はそれだけでインパクトがあり、店内をより広く見せる効果が期待できます。

まとめ

今回は、カフェの内装をデザインする上で、ポイントになってくる点についてご紹介いたしました。

ターゲットにしたい客層を明確にすると、どんな内装デザインが適切で、お客様にとって快適な空間となるかが決まってきます。

また、メニューの価格を高く設定するなら、内装も高級感をもたせる。

カジュアルな雰囲気にするなら、メニューの価格を抑えるなど、価格と内装デザインもリンクしています。

さらに、近隣にカフェがあれば、ターゲットにしている客層がかぶらないようなコンセプトにするとよいでしょう。