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整体院などの治療院なら、癒しと安心感、清潔感のある内装デザインを!
整体やカイロプラクティック、鍼灸院などの治療院は、身体の不調に悩む患者さんが来院するところ。
そんな患者さんが治療院に求めているのは、適切な施術だけでなく、「ここなら、不調から解放してくれそうだ」という安心感も挙げられるでしょう。
患者さんの信頼が高まるような治療院のデザインとは。
どんな点がポイントになるか、さっそく見ていきましょう。
Contents
- 求められるのは、清潔感と安心感のある内装… 1
- 病院のようなシンプルすぎる内装より、リラックスを重視したデザインにする.. 2
- 威圧感や圧迫感のない内装デザインが好ましい.. 2
- 開放感のある間取りをつくるポイント.. 2
- 配色は白系など薄い色がおすすめ.. 2
- 照明は、目的に応じて使い分ける.. 3
- 待合室は殺風景にならないよう配慮する.. 3
- 建物が構造設備基準をクリアしていることも確認する.. 3
- 内装で他店との差別化を図る.. 3
求められるのは、清潔感と安心感のある内装
患者さんが治療院を選ぶときは、ホームページを見たり口コミなどの評判のほか、治療院の外観や内装の画像も参考にしています。
治療で身体を預けるわけですから、全体的に清潔感があるか、明るい雰囲気かなどが自然と重視され、それらを意識した内装をデザインすることが求めらていると考えられるでしょう。
そのため、入り口が小さく、外観だけでは中で何をやっているのかわかりにくかったり、全体的に古びた印象で内部も薄暗い…、という雰囲気では、いくら施術に定評があっても、新規の顧客獲得は難しいのではないでしょうか。
また、患者さんは身体の不調から解放されたくて来院するのですから、内装や外観が薄暗いと余計な緊張感やストレスを与えてしまう可能性もあります。
実際自分が患者の立場なら、明るく、清潔感がある雰囲気が垣間見える外観だと、初めてでも気軽に来院しやすいですよね。
さらにリラックスできる空間にデザインされていれば、施術の効果をより実感しやすくなるのではないでしょうか。
病院のようなシンプルすぎる内装より、リラックスを重視したデザインにする
治療、というとまず病院をイメージする方も多いことでしょう。
しかし、例えば入り口や受付の内装を、白を基調に機能に重点を置いた病院のようなデザインにしてしまうと、却って患者さんに「自分は病気なのだ」という余計なプレッシャーを与えてしまうかもしれません。
治療院での施術は、患者さんが緊張した面持ちで受けるより、よりリラックスした精神状態で受ける方が効果を感じてもらいやすいもの。
受付には木の温もりを感じられるような天然の素材を取り入れたり、観葉植物を配置するなど、リラックス効果を重視したデザインがおすすめです。
なお、ターゲットとしている客層にもよりますが、壁や床の色にパステルカラーを取り入れると、若い女性や学生さんも気軽に来院しやすい雰囲気になりますし、カラーデザインによる雰囲気づくりも効果的です。
威圧感や圧迫感のない内装デザインが好ましい
治療院に来る患者さんは、身体に不調を抱えていることもあり、ネガティブな思考になりやすい方が多いかもしれません。
そのため、空間に威圧感や圧迫感があるとストレスを与えやすく、施術効果に影響してしまうことも考えられますよね。
また、院内では患者さんや施術師、スタッフなど、人の流れが常にありますので、それぞれの導線を意識し、みながストレスなくスムーズに移動できるようなゆとりあるレイアウトが適しているでしょう。
空間の広さ、設備や物の配置などに配慮し、適度にゆとりや開放感を持たせたデザインがおすすめです。
また、杖をつく方や車いすの患者さんも安心できるよう、全体的にバリアフリー構造にするのもよいですね。
開放感のある間取りをつくるポイント
物件にじゅうぶんな広さがある場合は、施術室は個室で区切るスタイルもおすすめです。
圧迫感が生まれない程度に壁、またはカーテンで仕切るなどすれば、他の患者さんの目を気にしなくて済むので、患者さんもリラックスして施術を受けられるでしょう。
しかし、じゅうぶんな広さがない物件で圧迫感を生まない内装にするなら、機材や家具類の背丈を低いタイプで統一するとよいでしょう。
そうすると、目線の高さによっては開放感が生まれ、患者さんに圧迫感によるストレスを与えずに済むことが期待できます。
配色は白系など薄い色がおすすめ
壁や床など、院内の配色もリラックス効果を左右します。
例えば、黒などのダーク系は高級感や重厚感を感じさせますが、治療院では無用。
室内は明るい方が患者さんも安心します。
やはり白や薄いグレー、薄いグリーンなど、白っぽい色を基調にするのがおすすめです。
女性やお子さんにも入りやすい雰囲気にデザインするなら、ピンクやグレーを基調とした配色もよいかもしれませんね。
照明は、目的に応じて使い分ける
院内の雰囲気は、照明の明るさにも影響されます。
とはいえ、院内全体をとにかく明るく照らすように設計してしまうのは考えもの。
例えば、施術室で患者さんが施術台に仰向けで横たわることを考えると、明るすぎる照明ではストレスを感じてしまうでしょう。
間接照明を使用して暖かみのある空間になるようデザインした方が、患者さんはリラックスできると考えられます。
しかし、入り口や受付、そして待合室などは蛍光灯などで明るく照らす方が入りやすい雰囲気になりますし、カルテを探したりお金の確認などの業務もしやすいですよね。
目的に応じて空間の明るさを決め、それぞれに適した照明を考えるのがおすすめです。
待合室は殺風景にならないよう配慮する
どんな業種でも、待たされるとたとえ数分でも長く感じられてしまうもの。
そのため、待合室はシンプルさを追求するより、インテリアにこだわってリラックスして待てる空間の方がよいのではないでしょうか。
癒し効果を期待して観葉植物を多めに配置してみたり、お子さんが飽きずに待てるよう、本棚やキッズスペースを設けるのもよいですね。
他にも、大きめのテレビを設置したり、座っていても疲れないよう背もたれのあるソファを用意するのもおすすめです。
待っている間にスマホで自由にインターネットが使えるよう、wifiを完備しておくと喜ばれるでしょう。
建物が構造設備基準をクリアしていることも確認する
治療院の中でも鍼灸院や整体院では、建物が決められた基準をクリアしている必要があります。
この基準を「構造設備基準」と言いますが、クリアしていないと保健所から指導が入ることになり、場合によっては開業許可が降りないことも。
基準は地域の保健所によって多少違いますが、共通する事項は以下です。
・6.6㎡(2坪)以上の施術室
・3.3㎡(1坪)以上の待合室
・施術室は室内面積の7分の1以上を外気開放できる
・手指先消毒設備は必須
・住居と整体院が一体の場合、それぞれの出入り口を分ける
・待合室と施術室は壁で分ける
これらの条件を満たすには、少なくとも13坪以上の広さが必要ですね。
治療院が基準をクリアできるように条件を事前に確認し、間取りなどを適切にデザインするようにしましょう。
内装で他店との差別化を図る
整体や鍼灸院、カイロプラクティックなどの治療院は、全国にたくさんあります。
患者さんに選ばれる治療院になるには、差別化を意識した外観や内装をデザインするのがよいでしょう。
「ここに治療院がある」と通行人の目に留まるよう、何か目印となるようなアピールポイントを外観に設けるのもひとつの方法です。
入り口を大きくとったり、治療院の正面に大きく窓を設けて内部の様子がわかるようにすると、入りやすい雰囲気をつくりだせます。
ただ、内装デザインは、こだわればこだわるほどかかる費用は高くなるもの。
特にスケルトン物件では内装デザインの自由度が高い分、高額になりがちです。
グレードの高い内装デザインにするなど、1坪当たり50万円以上かける治療院もあります。
そこまで費用をかけられない場合、抑える方法のひとつとしては居抜き物件を探すのもおすすめです。
居抜き物件なら、始めから業務用エアコンなど、基本的な設備が備わっている物件もあります。
この場合、内装工事にかかる総費用を100万円ほど節約できる可能性があるのです。
もともと治療院だった居抜き物件なら、さらに費用を抑えられるでしょう。
しかし、飲食など他の業種の造作が残ったタイプの居抜き物件の場合では、不要な設備の撤去に却って費用が掛かることもありますので、注意しましょう。
まとめ
整体や鍼灸院、カイロプラクティックなどの治療院でおすすめの内装デザインについてご紹介しました。
無機質なイメージの病院とは違い、治療院では技術だけでなく安心感や癒し効果も求められます。
そのため、白が基調でシンプルさを追求した病院のような内装とは一線を画すような、患者さんがリラックスできる空間をイメージしてデザインするのがおすすめです。
ターゲットとする客層にもよりますが、観葉植物を多く取り入れたり、パステルカラーや自然光を取り入れ、明るく開放感のある間取りにすると、初めての方でも入りやすい雰囲気になるでしょう。
しかし、物件が地域の保健所が指定する基準をクリアしているか確認することも重要です。
その上で、同業他店と差別化を図れるような、患者さんにとってリラックスできる空間をデザインするとよいでしょう。